Liella! 3rd 埼玉公演にソロフラスタを出しました
3/4(土)〜3/5(日)、ベルーナドームにて開催の「ラブライブ!スーパースター!! Liella! 3rd LoveLive! Tour 〜WE WILL!!〜 埼玉公演」に澁谷かのんちゃんと伊達ちゃんに宛てて個人でフラワースタンドを出しました。宮城公演で初めてソロフラスタを出して、今回が2度目となります。
宮城公演のフラスタについてはこちら。
埼玉公演は3rdライブの千穐楽で、Liella!初のドーム公演で、Liella!初の声出しアリ公演。色々な意味で節目となる公演ということで、そのお祝いの気持ちを込めて作りました。
本稿では、宮城公演の記事と同様に時系列に沿って制作記録を記していきます。
構想
12/3(土): 宮城公演Day1
自分の初めてのフラスタが会場に並んでいるのを見て、達成感に溢れました。宮城公演の自分のブログに
初めてのソロフラスタということでめちゃくちゃ気合を入れたわけですが、完成したときにめちゃくちゃ達成感がありました。上手い下手は置いておいて、元々自分で手を動かして何かを作ることは好きなんですが、フラスタといういわば「贈り物」を作るというのは自分のためのものを作るのとはまた違った感覚の喜びがあり、工程そのものはしんどい部分もありながらも、そのしんどさも楽しむことができたと思います。制作中、どんなにしんどい作業でも作り始めたことを後悔したことはありませんでした。
実際に現地で自分のフラスタを目にすると、達成感や安堵と、筆舌に尽くしがたい感動がありました。本当にやってよかったです。
と書いたとおりです。
そしてライブに参加して、この素晴らしい公演が埼玉まで無事に繋がっていったらどんなに素晴らしいだろうと思いました。1stや2ndを経て、ツアーが人を成長させるということを、もう私たちは知っていました。ツアーを走り切るのは、きっとLiella!にとってもたくさんの苦労があり、成長があることでしょう。最後の埼玉に辿り着いたら、その月日を祝福したいと思いました。
そしてこの日、「未来の音が聞こえる」が初披露されました。未来へ進んでいく歌詞が、ツアーの完走を祝うメッセージを込めるのに相応しいと感じ、出すとしたら「未来の音が聞こえる」をモチーフにしようと決めました。
しかし、この時点では出すことを決心できずにいました。それは埼玉公演の会場がベルーナドームだからです。ベルーナドームではフラスタは野外に置かれるので、屋内の会場に出すよりもリスキーなのではと感じていました。
12/18(日): お花屋さんと打ち合わせ
別のイベントに出す合同フラスタの件で日吉の「...and flower」さんと打ち合わせしました。
その合同フラスタを発案したオタクが贔屓にしているお花屋さんです。
日吉から所沢までは距離がありますが、配達・回収費を多めに出せばベルーナドームにも対応してくださるということで、ついでにベルーナドームのフラスタの懸念事項を相談しました。気候的には3月のベルーナドームであればお花的には問題ないとのことでした(夏はかなり大変とのこと)。
お花屋さんが大丈夫だと言うなら大丈夫だろうということで、フラスタを出すことを決意し、数日後に「...and flower」さんのWEBフォームから仮予約しました。
1/25(水): デザインの検討
何もしないまま1ヶ月ほどが過ぎてしまいました。毎週ライブで「未来の音が聞こえる」を浴びて曲の解像度を高めてました(言い訳)。
流石にスケジュール的にギリギリになってきたので企画の具体化に着手しました。
お花のオーダー内容の検討
お花の知識がないため宮城公演ではお花の色以外は特に指定しませんでしたが、今回はわからないなりにもうちょっとこだわってみることにしました。
かのんちゃんをイメージしたオレンジ色の花をメインとして、差し色的に伊達ちゃんをイメージしたお花を入れたらいい感じになるのではと考え、ユリとチューリップを入れてもらうことにしました。
オレンジ色については前回同様にダメ元で「マリーゴールドがあればマリーゴールドを使いたい」旨を書きました。前回以上に時期外してますが。それ以外のお花は知識不足によりまたお任せにしました。今後の課題はお花の種類と流通時期を覚えることですね。
装飾の検討
前回同様に衣装のスカートをモチーフに装飾を作ります(なぜ装飾を自作することになったかの経緯は前回の記事に詳しく書いています)。
衣装の写真が宮城公演の時点でニュースに上がったのは有り難かったですね。
この記事に載っている写真とYouTubeに上がっているMVを参考に装飾のラフを作成しました。
最初にiPadで描いたのがこちら。
流石に適当が過ぎる……。これをお花屋さんに見せるのは申し訳ないのでイラレで描き直し。お花のことはお花屋さんにお任せするのだから自分が下手くそなお花の絵を描く必要はないじゃんという気付き。
前回はフラスタの下まで覆うために実際の「WE WILL!!」衣装よりもかなりスカート丈を長くしましたが、今回は多少伸ばす想定ではあるものの短めとしました。スカート本体とオーガンジー部分との長さの差が大きいほうがオーガンジーが映えるだろうというのが理由です。これは前回、内側のサテン層と外側のオーガンジー層の丈の差が小さくなり、オーガンジーの透け感が思う存分発揮できなかった反省でもあります。
丈を短くする副次的な効果としては、布を使う量も縫う長さも減るので工数が減らせるという効果もあります。
1/26(木): 企画書送付
前日に練った構想をGoogle Slidesにまとめ、PDFでお花屋さんに送りました。一緒にスタンドの寸法と装飾品の納期を確認。
1/28(土): パネルデザイン構想
企画書時点ではパネルデザインはGoogle Slidesで適当に作った仮のものだったので、どうするべきか検討。
前回は衣装の豹柄をパネルにも流用することでパネルにも「WE WILL!!」感を持たせましたが、今回は豹柄のようなわかりやすいものはありません。MVを見たりして色々考えた結果、MVの客席で「Liella!」の文字を出している人文字をデザインに使うというアイデアが降りてきました。あの人文字、ライブでもメインスクリーンの横の横長のスクリーンに出ていてかなり印象的なんですよね。
課題は人が持っているような傾きやズレがないと人文字に見えないということ。イラレで無数のパネルを地道に動かしていくのは現実的ではないし、多分綺麗になりません。そこでランダムにズラす処理を自分で実装することにしました。
宮城公演のブログに「プログラミングはフラスタに活かすのは難しい」と書きましたが、思わぬところで使うことになりました。
最初に考えたのはパネルの座標にランダムな回転行列を掛けたりする方法。つまりある位置のパネルについて
を計算してずらしていき、画像として出力するという感じです。大学時代にMATLABで3次元の点群に行列掛けてズラしてたのを思い出しました。
この画像処理、自前で書けないこともないですが、自分でアンチエイリアスまで書くのは流石に車輪の再発明という感じがします。4週間しかないこの状況でやるのは得策とは言えなさそうです。
そこで次にこの座標変換と画像処理を簡単に済ませる方法を考えた結果、Unityを使えばいいことに気付きました。前職がゲーム会社なの、この瞬間まで完全に忘れていました。
しかし私はバックエンドエンジニアなのでUnityは5年くらい前に新卒研修で触って以来まともに触っていません。そこで前職時代の知り合いに大まかにやりたいことを伝え、Unity初心者でもできそうかを確認しました。これくらいならなんとかできるだろうということになり、この方針に決定。
1/30(月)
お花屋さんから返信がありました。装飾の納期は搬入の3日前、つまり2月末。制作に使える期間はちょうど1ヶ月です。
また、マリーゴールドは造花なら使えるとのことだったので他のオレンジ色の生花と組み合わせてもらうことにしました。
制作作業
2/3(金): パネルデザイン
Unityでパネルデザインの制作を開始。Unityなんもわからん。
5時間くらい格闘し、取り敢えず無地の人文字はできました。リアルタイムでパラメータ調整ができるようにしたのでなかなか楽しげな感じになりました。もちろんパラメータ調整機能が一番大変でした。
書き捨てのコードなのであまり綺麗な設計にはできなかったのですが、特にパラメータ管理がViewに依存しているのがしんどいポイントです。本当はObserverパターン的なことをやりたいのですが、このためだけにUniRxをゼロから勉強するのはちょっと時間的に無理でした。
残る課題は画像出力機能と文字入れ。
2/4(土): 衣装用の買い出し
平日に日暮里に行く暇は取れず、A・ZU・NAのライブ当日の朝に日暮里に行くことに。前日はパネルデザインをやっていたら26時になっており、そこから慌てて用尺を計算。丈が短い分前回よりかなり短く済んだのですが、数字が小さすぎて不安になりました。
日暮里のトマト本館で色々購入。
布 | 単価 | 数量 (m) |
---|---|---|
バックサテン(クリーム) | 830 | 2 |
アムンゼン(白) | 580 | 2 |
サテン(紫) | 480 | 0.5 |
オーガンジー(紫) | 430 | 1.5 |
オーガンジー(水色) | 430 | 1 |
オーガンジー(ピンク) | 430 | 1 |
オーガンジー(黄) | 430 | 1 |
オーガンジー(オレンジ) | 430 | 1 |
糸も3色くらい買いました。
オレンジのベロアだけいい色がなかったのでユザワヤのオンラインショップで注文しました。
2/7(火): パネルデザイン
無地の平面を揺らすことには成功したので、これを画像を読み込んで行うように改修します。
まずは小さめの仮画像を用意。
Texture2D
として読み込んで Sprite.Create
で個々のパネルを作っていきます。prefabをただ Instantiate
するのとは全然勝手が違ったので、最初からSpriteでやっておけばよかったと後悔。
4時間ほどの格闘の末、ようやく所望の位置にSpriteを配置できるように。
イラレで本番用の画像を制作。人文字にすると細い文字は可読性が下がるので、全体的に太めにしています。
これをUnityで読み込ませ、パラメータを調整すると……。
いい感じに揺れてくれました。ちゃんと文字が読める程度の揺れになるように、パネル間の余白や揺れの最大量を調整しています。
ちなみにパラメータのスライダーを動かすたびに座標が再計算されるのですが、非同期処理とか何もやってないので本番用の画質だと動かすたびに固まります(1フレームで全部移動させてます)。パネル作るのは一度パラメータ決まってしまえばpngに書き出して終わりなのでとりあえずそのままにしましたが、後で余裕あったらちゃんとパフォーマンス改善してパラメータ弄って遊べるようにしようかなと思いました。
pngで書き出し、再びイラレで読み込んで調整。CMYKにするとめちゃくちゃくすんでしまいましたが、こればかりはどうしようもないですね。CMYKにした後に少しでも色を明るくしようと調整しましたがこれが限界でした。
印刷したらいい感じの色になってくれることを祈り、これで一旦完成にしました。まだスケジュール的に余裕もあるので、出来上がりに納得できなかったら作り直せばいいやの精神。衣装の方が圧倒的に時間がかかるので、早く衣装に着手したいですしね。
カットありだとアクセアが安かったのでアクセアで入稿しました。
2/8(水): 衣装制作開始
前日の夜ふかしが祟りめちゃくちゃ眠かったのでとりあえずスカートのサイズだけ決めました。
まずは一番内側の薄いオレンジ色。色が絶妙すぎて見つからなかったので買った生地はクリーム色です。丈を40 cmくらいにしたいので内径と外径の差は80 cm必要。鉢の外径が20 cmほどなのでギャザーと生地の幅(=120 cm)を考慮して内径40 cm、外径120 cmにしました。生地の幅を意識してサイズを決めるのも前回の反省を活かしています。
続いて2番目の白色。丈は全体の3分の2くらいなので25 cmに。ギャザーは下と同程度を想定して、内径40 cm、外径90 cmにしました。
そして鬼門がアシンメトリーになっている一番上です。とりあえず幾何学的にそれっぽい形にしてみました。これは余った布で試作して、実際に重ねてみないとなんとも言えなさそうです。
2/9(木)
パネル完成
パネルがもう届きました。もうちょっとビビッドにしたかったところですが、悪くない仕上がり。傾きによる色の変化をもうちょっと強調したかった感はあります。及第点ではあるが改善の余地あり、といったところです。
スカート制作作業開始
まずはクリーム色のバックサテンに半径20 cmと60 cmと62 cmの円を描きました。前回もそうでしたが伸縮性があるので大きな円を描くのは本当に大変でした。
62 cmの線に合わせて裁断しました。2 cm分は縫い代です。内側の縫い代はちょっと悩んでいたので内側の穴はまだ切り抜かずにおきました。円の中心の印はもしものためにギリギリまで残したいんですよね。
同様に、白色のアムンゼンに半径20 cmと45 cmと47 cmの円を描き、47 cmで裁断。半径が15 cm小さくなるだけでもだいぶ罫書きは楽になりました。
生地2枚の罫書きと裁断だけで3時間くらいかかりました。
続いてアムンゼンの端処理に着手。1 cm折り返して手縫いで仮縫いしていきます。前回仮縫いでちょっと横着した結果裾がガタガタになったので、なるべく丁寧に仮縫い。1時間半ほどかかってようやく180°くらい終わりました。この日はここで時間切れ。翌日のめざましじゃんけんに備えて早く寝なければなりませんでした。
2/10(金): 無限仮縫い編
アムンゼンの仮縫いの続き。前日より少しペースが上がって1時間ほどで2周目の3分の1くらいまで終わりました。翌日朝早いのでここで中断。
2/15(水): 無限仮縫い編
Aqours関連の諸々が片付いたので作業再開。アムンゼンの仮縫いが完了し、バックサテンの仮縫いに入りました。アムンゼンより長いので更に終わる気がしません。1周目が90°くらい終わったところで集中力が途切れたので中断。
2/16(木): 無限仮縫い編
1時間ほどかけてバックサテンの1周目が完了。更に30分ほどかけて2周目の3分の1くらいまでやりました。
2/17(金): 無限仮縫い編
1時間ほど作業してようやくバックサテンの仮縫いも完了。
内側の縫い代は4 cm取ることに決めたのでアムンゼンとバックサテンに半径16 cmの円を描きました。
2/18(土): スカート制作
ベルト用に紫のサテンを裁断。長さは鉢の外周に対して数cm余裕を持たせて72 cmにしました。直線の罫書き簡単すぎて草。
ここまですべて手縫いでしたがここからはミシン。アムンゼンとバックサテンにアイロンを掛けた後裾をミシンで仕上げました。ちゃんと仮縫いしてもやっぱり裾はガタガタになりました。難しすぎる。
ベルトも端処理だけしておきました。
ベルトは最後までつけられないので、スカートのギャザーを確定させるためにベルトを裁断したときの端切れを使って核になる部分を用意しました。ここにバックサテンとアムンゼンを縫い付けていきました。
続いてオレンジのベロア部分の試作に着手しました。前回試作用に買った100円布の余り(というか前回の試作品の残骸)をまずは外径70 cm・内径30 cmで切り出し、スカートに合わせて良さげな位置にチャコペンで印を打っていきます。その印に合わせて切るとこんな感じになりました。
なかなかいい感じになりました。一方で、これでは再現性がないので実際にベロアを裁断するためにはこれを再度図面に起こさなければなりません。
というわけで機械工学科在学中以来約6年ぶりにCADを使いました。何もかも忘れていたしそもそもMacで動作するフリーのCADソフトを探すところからでした。FreeCADなるオープンソースのアプリケーションがあったのでそれを使うことにしました。
操作方法がまったくわからず四苦八苦しながらなんとか図面が完成。前後の対称性と元の円に接することと正面で丈が10cmになることなどの拘束を適用したら形が定まりました。
図面に補助線を入れる方法がぱっとわからなかったため補助線の箇所で1mm切削する荒業を使っています。
図面ができた後で服飾系専用のCADソフトを見つけたので次機会があったらそれを使ってみようと思います。
2/19(日): スカート制作
まずは図面を原寸大で印刷して型紙を作りました。A3用紙3枚に収まりました。
この型紙を当ててベロアに罫書きをしました。あまりにも簡単に線が引けた(それはそう)ので、真円も型紙作っておけばよかったなと思いました。巻き尺をコンパスにして頑張っていた時間はなんだったのか。
ベロアを裁断したら細かい糸くずが無限に出て大惨事になりました。
ズボンもパーカーもまるでラメ入りみたいにキラキラ光ってました。
出続ける糸くずと格闘しながら端処理を済ませ、スカートに縫い付けました。だいぶいい感じですね。
2/20(月): スカート制作
オーガンジーの裁断に着手。まずは一番大きい紫色から。
斜めに縫うの難しすぎワロタになりました。そういえば前回はオーガンジーは長方形で使ったんでした。
3辺の端処理まで完了。
続いてピンク色。
より正確に罫書きする方法を発見したので紫よりは綺麗に線が引けました。横着せずにちゃんと正三角形を作図すべきでした。
2/21(火): スカート制作
水色、黄色、オレンジ色の罫書きと裁断をしました。黄色とオレンジ色は小さいので端処理まで済ませました。
2/22(水): スカート制作
水色とピンク色の端処理をしました。これですべてのオーガンジーの端処理が完了しました。
2/23(木): スカート制作
アイロンをかけてから5枚のオーガンジーを重ねて端を縫い合わせました。
5枚の位置調整がかなり手間で、仮縫いしてみたり色々試しましたが結局まち針でゴリ押しするのが一番ラクという結論になりました。
めっちゃ波打ってますが逆にそれっぽい。
2/24(金): スカート制作
いよいよ制作も佳境。オーガンジーとスカート本体を縫い合わせました。オーガンジーのほうがベロアより下なのに先にベロアを縫う痛恨のミスをしていたことが5日越しに発覚。端だけほどいてオーガンジーを挟み込みました。
続いてベルト部分を縫い合わせていきます。裏側を縫うときにアムンゼンを巻き込んで発狂しながらやり直したりしたのでかなり時間がかかりました。
これで表から見える部分はすべて完成。吊るすところがなくて写真を撮るのに三脚が必要になりました。カメラじゃなくて被写体に。
2/26(日): スカート制作
27日に花屋に諸々持ち込むことになったので最後の作業日。仕上げの作業に入りました。
まずはパニエの固定。Amazonで適当に買ったパニエを開いてスカートの裏側に縫い付けました。またアムンゼンを巻き込んで発狂。どう考えてもアムンゼンよりも先にパニエを固定すべきでした。気づくのが1週間遅い。
なんとかパニエの固定を終え、最後はスカートをスタンドに固定するための穴をあける作業。
ひとまず両端に穴を空けてハトメをつけましたが、中央付近は重なっている布の枚数が多すぎてハトメ用の穴を空けるのはかなりしんどそうでした。
巻き込みで30分近くロスしたこともありDiverDivaのライブに行く時間になってしまったので中断。
DiverDiva終演後はオタクと居酒屋に行きましたが、断腸の思いで酒を我慢。22:30頃帰宅し、作業再開。
除去加工で穴が作れないなら盛って作ればいいじゃない。ということでサテンを細長く切ってリボン状にし、裏側にベルトループをつけました。リボン状にしたサテンの端処理こそミシンでやりましたが、ベルトループは全部手縫いでつけなければならず、かなりの時間がかかりました。結局5つほど取り付け、終わったのが2時。
こんな感じになりました。玉結び下手くそ選手権優勝。
これにて遂に完成。この写真だとあんまり仕上げ前との差がわかりませんがパニエが入ったのでスタンドに取り付けたときの見栄えは全然違うはずです。
2/27(月): お花屋さんへ持ち込み
仕事を早めに切り上げて車で日吉に輸送しました。後部座席のヘッドレストにハンガーで吊るすことでシワを防止する天才的発想。
首都高に課金して「...and flower」さんに16:50頃に到着、スカートとパネルをお渡ししました。
帰りは急がないので下道で。Liella!の曲を聴きながら渋谷や原宿の街を走ってみたくなり、ちょっと回り道して玉川通りと明治通りと表参道と青山通りを通って帰りました(スクランブル交差点を通るつもりでしたが普通に道玄坂上で曲がり損ねました)。
つまりこういうことです。
ランダム再生で「この街でいまキミと」でも流れてくれれば完璧だったのですが、流石にそこまで上手くはいきませんでした。でも神宮前交差点で信号待ち中に「START!! True dreams」が流れてめちゃくちゃ気持ちよかったです。
車で原宿を走るの自体はすごくいい体験だったのですが、平日の夕方ということで道がめちゃくちゃ混んでいて渋谷から浅草まで1hかかりました。
感想
2度目のソロフラスタは、前回よりもスケジュール的に厳しい中で、前回以上の作り込みをすることができたので、前回以上の達成感がありました。2回目ということで勝手がわかってきて少しは楽になるかとも思いましたが全然そんなことはなく、タフな作業の連続でした。むしろ勝手がわかってきたからこそ、より具体的に反省すべき点が見えるようになった感もあり、この自分でPDCAを回していく感覚もまたソロフラスタの醍醐味なのかなと感じています。
そして実際に現地で完成したお花を見たときの感動は、初めてお花を出した前回に勝るとも劣らないものでした。きっとこの感動は何度経験しても消えることがないのだろうなと感じています。
そよ風にオーガンジーが靡いているのが未来の音が聞こえるのサビ前を感じさせました。実はこれは少し狙ったところがあるので、思い通りになって嬉しかったです。
今後について、ひとつ懸念を挙げるとすれば、2回連続で装飾の自作をやったことで、自分の中で「フラスタのこだわり方 = 装飾の自作」のような考えが固定されそうになっていることです。今回で3rdライブツアーも終わりなので、次に出す機会があればまたゼロベースで自分のフラスタの取り得る形を模索するところから始めたいと思います(模索した結果また装飾自作になるかもしれませんが)。
謝辞
今回のフラスタを依頼した...and flowerさんは、こちらの細かい要望に応えてくださり、こんなにも素敵なお花を完成させていただきました。また、日吉から所沢という長距離輸送も対応していただきました。
また、前職時代の先輩のHさんにはUnity関連のアドバイスをいただきました。
この場を借りて改めて御礼申し上げます。
(備忘録) 反省
今回も反省点を残しておきます。
スケジュール
ある程度覚悟して臨んだとはいえほぼ毎週末イベントがある中で制作するのはかなりしんどかったです。遠征がなかったのでまだなんとかなりましたが、遠征があったら無理でした。
今回も「取り敢えず試してみる」ができるようなスケジュールではなかったので、次回は仮説検証の期間を取れたらいいですね。時間余ったらブラッシュアップしようかなと思っていたパネルも結局そのままになりましたし。
ただ、今回はお花屋さんへの発注後にUnity使う判断をしているのでそこで工数が全部狂った感はあります。
スカートの作り方
罫書きの手間
巻き尺をコンパスにすれば真円は描けますが、やはり型紙はあったほうがかなり高速化できそうです。面倒でも全部CADで型紙を描いてしまったほうがトータルで時間短縮できるかもしれません。
端処理がうまくいかない
どうあがいても斜めに縫うと歪むので、布用接着剤を試してみたいです。
ベロアを不用意に裁断してはいけない
本当に大惨事になります。
縫う順番を間違えた
今回は「ギリギリまでスカートの製法のレールに乗る」という方針で作ったのですが、結果としてはそれが仇になってパニエの固定などの難易度が不必要に上がってしまった他、アムンゼンを巻き込むヒヤリハットもありました(ベロアに隠れる部分だったのでセーフだっただけ)。
スカートの製法には拘らず、最も簡単に縫える順番を事前に検討しておくべきでした。
その他
制作過程を動画で撮ったら面白そうだなと思いました。撮るためには部屋を片付ける必要がありますが……。