Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~宮城公演にソロフラスタを出しました

12/3(土)〜12/4(日)、ゼビオアリーナ仙台にて開催の「ラブライブ!スーパースター!! Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~ 宮城公演」に澁谷かのんと伊達ちゃんに宛てて個人でフラワースタンドを出しました。いままで大人数での合同フラスタに出資したことはありましたが、個人で出すのは今回が初めてです。

初めてのソロフラスタであり、Liella!にとっても初めてのフラスタが出せる単独イベントということで、かなり気合を入れて制作しました。

本稿では、このフラスタの制作記録をおおよそ時系列に沿って記していきます。

構想

沼津地元愛まつりでフラスタが解禁されてから、Liella!3rd宮城公演でフラスタを出したいという気持ちはずっとあり、まず10月上旬に個人フラスタ有識者のオタクに相談しました。オタクもペイちゃんにフラスタを出すということで、一緒に発注しようということになり、お花屋さんを探すのはオタクにお任せしました。ありがとう。

頼んだお花屋さんは国分町の Flower & Cake Megu さんでした。

megu.shopinfo.jp

デザインの検討

具体的なデザインの検討に入ったのは11月頭からでした。以下の条件を元に検討していきます。

  • 3rdライブツアーという場に相応しいこと
  • かのん/伊達ちゃんに向けたものであること
    • かつ、それがひと目でわかること
  • オリジナリティがあること

この中で最も厄介なのは言うまでもなく「オリジナリティがあること」です。オリジナリティの出し方が定まらないことには他の2条件を満たすかどうかを確認することすらできません。オリジナリティは本質的にフラスタに必須というわけではないと思いますが、今回は「私が」「初めて」フラスタを出すということで、しっかりとこだわったものを出したいという思いから自分に課した条件です。

オリジナリティについて考える

フラスタの文脈において、オリジナリティには2つの軸があると考えられます。

  • 発想のオリジナリティ
  • プロセスのオリジナリティ

たとえばフラスタにおけるオリジナリティの出し方としてよくあるのはイラストですね。「イラストを使う」という発想それ自体にはオリジナリティはありませんが、「どういった内容のイラストにするのか」という部分は発想のオリジナリティに含まれます。そして「イラストを描く」というプロセスを自分で実行する、という部分がプロセスのオリジナリティになります。

しかし、私は絵が描けないのでこの手段は使えません。そこで、まずは自分がプロセスのオリジナリティを出しやすい領域を検討しました。要するに、自分は何が得意なのかを考えました。 先にプロセスのオリジナリティの軸を固定することで、発想の変数を減らす作戦です。

自分にできることを考える

  • それで食っていける程度にプログラミングができる
  • 世間一般の人より少しはダンスができる

このあたりはフラスタに活かすのは難しそうですね。

  • 世間一般の人よりはAdobe Illustratorが使える
  • 印刷物のデザインを齧ったことがある

宛名パネルのデザインには活かせそうです。しかし、それだけだとフラスタ全体のオリジナリティとしては弱い気がします。

  • コスプレをしたことがあり、衣装を自作したことはないが、手直しくらいはやったことがある
    • 世間一般の男性よりは裁縫ができる
    • 世間一般の人よりは生地に詳しい

これは見るからにフラスタに応用できそうですね。フラスタの下部を大きなリボンや布などで装飾する、というのはよく見かけますが、それを自作するというのはプロセスのオリジナリティと呼べそうです。

装飾の内容を考える

では装飾を自作するとして、どんな装飾が3rdライブツアーという場に相応しいでしょうか? 布を使った凝った装飾として、真っ先に思いつくのがライブ衣装モチーフですね。3rdライブツアーはTVアニメ2期を背負ってのツアーなので、TVアニメ2期に関連する衣装を列挙します。

  • WE WILL!!
  • Welcome to 僕らのセカイ
  • Go!! リスタート
  • ビタミンSUMMER!
  • Chance Day, Chance Way!
  • Sing!Shine!Smile!
  • 未来の音が聴こえる
  • (制服)

ここで、ライブタイトルはWE WILL!!でキービジュアルもWE WILL!!衣装であることからWE WILL!!が最有力候補となりました。宮城公演は初演なのでそういう意味でもOP衣装というのはマッチしそうです。

また、WE WILL!!衣装はリリイベ等で既に披露されており実写の資料写真が豊富にあるので、他の衣装よりも制作しやすそうです(現時点で披露されているのは他にSing!Shine!Smile!衣装のみですね)。

twitter.com

WE WILL!!衣装の特徴といえばやはり豹柄のスカート。上半身をモチーフに含めると一気に難しくなりますが、この特徴的なスカートだけであれば初めての自作でも難易度が上がりすぎないので1ヶ月で形にできそうです。

装飾以外の要素を考える

装飾によって「場への相応しさ」「オリジナリティ」の2条件は満たせそうですが、これだけでは「かのん/伊達ちゃんに向けたものであること」が伝わるものにはなっていません。

装飾はかのんのスカートを元にしますが、スカートだけをぱっと見て誰の衣装かを判断するのは簡単ではありませんし、そもそもかのんのスカートは千砂都のそれと同じ形です。

したがって、装飾以外の要素でこの条件を満たす必要があります。ですがこれは花の色をかのんのイメージカラーであるマリーゴールド色にすることで達成できそうです。かのんの場合、髪色とイメージカラーが一致するので衣装モチーフの装飾と合わせても違和感はないはずです。可能であればそのものズバリのマリーゴールドを使いたいところですが、こればかりは時期などの問題もあるので難しいかもしれません。

基本仕様確定

ということで、ここまででフラスタの基本的な仕様が固まりました。

  • オレンジ色系の花を中心にして、かのんを表現
  • かのんのWE WILL!!衣装のスカートをモチーフにした装飾を自作して花屋に持ち込み
  • 宛名パネルも自分でデザインして花屋に持ち込み

この段階(11/3)で、一旦コスプレ衣装自作の有識者に相談し、自分の技術で実現可能な範囲であることも確認。さらにスカートの構造や生地などのアドバイスをもらい、仕様が確定。

この時点でのラフ(というかポンチ絵)がこちら。iPadで書きました。コメダで。

この時点でお花屋さんに仕様をお伝えし、あわせて装飾制作の注意点やスタンドへの固定方法などを確認しました。

制作

スカートの構造

先程のポンチ絵をレイヤー別に出力した画像でスカートの構造を示します。ポンチ絵を描いた時点では固定方法が不明だったので固定のことは考慮されていません。

1. パニエ層

スカートのボリューム感を出すための層です。良さげな長さ・太さのものがあれば市販のパニエが使えそうですし、なければチュールを何枚か重ねればよさそうです。

2. 無地ピンク層

表から見える部分のベースになります。

3. 豹柄層

もっとも目立つ層。チュールもしくはオーガンジーで、豹柄のプリントが施されています。描くの面倒なのでポンチ絵には柄はありません。

4. リボン層

薄いピンクのリボン状の何かです。最初は紐だと思ったのですが、超次元音楽祭などの映像を確認すると平べったいようなので紐というよりはリボンの集合に近いようでした。映像で見る限りでは衣装本体と同じような材質のように見えます。

ピンクで描いたら見えなかったのでポンチ絵ではグレーで描きました。あと片側しか描いてませんが両側ついてます(参考にした写真に片側しか写ってなかった)。

5. ジャケット層

これは実際にはスカートではなくジャケットの一部なのですが、見栄えを考慮してつけることにしました。ピンクの無地。

6. ベルト層

これも実際にはジャケットのベルトで、映像を見るとスカートのベルト(?)はジャケットのプリーツの下にたまに見えます。絶妙な紺色の無地。

11/5(土): 生地の調達

お花屋さんからの返信を待たずに生地の買い出しへ。

とりあえず新宿のオカダヤへ。オカダヤの生地館は新宿アルタの4・5階にあります。

衣装に使うような生地は基本5階にあるようです。30分ちょっとくらい色んな生地を眺めながら唸っていましたが、最終的に無地ピンク層とプリーツ層用として「バックサテンシャンタン」という生地を購入。お花屋さんからの返信がまだだったため寸法が決められず、とりあえず多めに購入。う〜ん、よくよく考えると半分も使わない気がしますがまあヨシ。豹柄のオーガンジーやチュールは見つかりませんでした。

オカダヤ本店で糸も購入。この時点ではリボン層の映像資料をしっかり確認できておらず、現物からヒントを得ようと本店でリボンやコードなど色々見て回りましたが、どうにも決定打に欠けたので一旦保留しました。

豹柄を求めて新宿から日暮里に移動。日暮里繊維街のお店は閉店時刻が早いので新宿でこれ以上時間を使うわけにはいきません。ベルト用の生地を買い忘れましたが豹柄と違ってどこでも手に入りそうなのでワロタで済ませました。

まずはトマト本店。

ここにも豹柄はありませんでした。その後もトマトの他の館やナガト、ツキヤスなど日暮里じゅうの生地屋を回りましたがすべて空振り。

結局ネットで生地プリントの業者を探してオーダーすることにしました。その日のうちに豹柄のフリー素材を見つけ、色を調整して豹柄プリントのオーガンジーを2 m発注しました。納期は7営業日。

11/5(土): お花屋さんからの返信

少し前後しますが豹柄のフリー素材を探している間にお花屋さんから返信が来ました。

フラワースタンドの寸法や装飾の固定に必要な加工などが判明。これでスカート丈が決められます。ちなみにマリーゴールドは使えませんでした。

スタンドの高さが120 cmということで、スカート丈もこれくらいを目安にすることにしました。また、布に穴を空けて針金で固定するということもわかりました。ベルト層の作り方を工夫する必要がありそうなので、買い忘れていて正解でした。

丈が決まったのでとりあえずAmazonでパニエをポチりました。パニエは全体の丈よりは短めでもいいので、自作せずとも通常のロング丈のパニエで事足りる計算です。フラスタへの固定のためにスカートは後ろ側が開いている必要があるので、パニエは解体して使うことになります。

11/6(日): パネルの制作

パニエが届くまで何もできないので、先に宛名パネルの制作に着手。キンコーズで刷るのでとりあえずテンプレートの .ai ファイルをDL。

まずは仮の背景を置いて文言のレイアウトから。

フォントはなるべくカジュアルな雰囲気にしたくて色々試しましたが、最終的には宛名と「祝 ご出演」はRuika、公演名はVDL-LogoJr、差出人はVDL-LogoGにしました。差出人だけLogoGなのは、LogoJrの平仮名がちょっと読みづらかったため。

続いて背景を作り込んでいきます。

装飾がWE WILL!!衣装モチーフなので、パネルにも豹柄を入れることにしました。生地に使ったフリー素材を再利用。

濃すぎてケイン・コスギになった!

ここに描画モード「スクリーン」でオレンジを重ねて色味を少しオレンジに寄せ、更に明るくします。

まだちょっと濃いですね。これは経験上、印刷するともっと濃く見えるやつ。

不透明度50%で白を重ねました。いい感じです。

これをキンコーズにぶん投げてパネル作業は終了。送料込みで3,740円也。

11/9(水): パネル納品

早速キンコーズからパネルが届きました。マット紙が7 mm厚のスチレンボードに貼り付けられている構造です。

完全に狙い通りの色味を出せたのでニッコリ。

11/11(金): 寸法計算

実際のWE WILL!!衣装よりも丈が長くなりますが、実際の衣装とおそらく同様に無地層はフレアスカートの構造にすることにしました。そこで問題になるのが寸法です。実際の衣装のようなボリューム感を、長い丈で実現するためには、布はどのくらい必要なのでしょうか?

まずは机上での計算。

以下、


h: \text{スカート丈(定数)} \\
l_{waist}: \text{ウエストサイズ(定数)} \\
l_{hem}: \text{裾の長さ} \\
r_f: \text{生地の内径} \\
R_f: \text{生地の外径} \\
\theta: \text{生地の中心角(rad)} \\
r_a: \text{実際の衣装の内径} \\
R_a: \text{実際の衣装の外径}

A. スカートの角度を合わせる場合

超次元音楽祭などのライブ映像を見る限り、無地層は全円スカートのようです。この角度を採用するパターン。


\left\{
\begin{aligned}
\theta &= 2 \pi \\
l_{waist} & = r_f \theta \\
l_{hem} & = R_f \theta \\
h & = R_f - r_f
\end{aligned}
\right.

B. 丈と裾の長さを比例させる場合

この場合、実際の衣装と同じ丈の位置では、実際の衣装と同じ周の長さになります。


\left\{
\begin{aligned}
l_{waist} & = r_f \theta \\
l_{hem} & = R_f \theta \\
\frac{R_f \theta}{R_f - r_f} & = \frac{2 \pi R_a}{R_a - r_a } \\
h & = R_f - r_f
\end{aligned}
\right.

C. 裾の長さを合わせる場合

実際の衣装を縦に引き伸ばすイメージ。


\left\{
\begin{aligned}
l_{waist} & = r_f \theta \\
l_{hem} & = R_f \theta \\
R_f \theta & = 2 \pi R_a \\
h & = R_f - r_f
\end{aligned}
\right.

お花屋さんからいただいた鉢の寸法から  l_{waist} = 25 \pi \ \mathrm{cm} くらいであることがわかっています。 r_a R_aは映像から推定するしかないので、ある程度幅を持たせて考えると、以下のような解を得ました。なお、 \theta の単位は度数法に変換してあります。

方式  r_f  R_f  \theta
A 12.5 cm 132.5 cm 360°
B 6 cm 〜 7 cm 126 cm 〜 127 cm 665° 〜 806°
C 13 cm 〜 16 cm 133 cm 〜 136 cm 270° 〜 344°

とりあえずBは用尺が長すぎて現実的ではないということはわかりました。色々計算をこねくり回してみたものの、結局実際に作ってみないとわからないという結論に。

11/12(土): 生地の調達2

午前中にiPadのメモにポンチ絵を清書しました(ポンチ絵の清書って何?)。なぜかこれだけ長さの単位がmmになってます。iPadのメモ、定規が使えるので便利ですね。

午後は再びの日暮里へ。

試作用に100 円/mの格安生地を10 m購入しました。

他にもベルト用の生地や接着芯なども購入。

11/12(土): 無地層の試作

早速無地層を試作していきます。

大は小を兼ねるということで、手始めに r_f = 14\ \mathrm{cm},\ R_f = 134\ \mathrm{cm}の全円スカートを作っていきます。生地が112 cm巾なので、 R_f = 134\ \mathrm{cm}を取ろうとすると扇形が7枚必要です。狂ってる。

午後を丸々使ってようやく試作品第一号が完成。

まずそもそも固定位置の高さ120 cmに対して丈120 cmって長すぎますね。膨らむ分多少長めでいいかなと思っていたのですが、いくらなんでも長すぎでした。また、無地層は豹柄層よりも丈が短いというのを見落としていました。そもそも R_f > 112\ \mathrm{cm}は制作工程的にもかなり無理があることがわかりました。

寸法以外に

  • 布に伸縮性があるのでチャコペンで正確に円弧を描くのは結構難しく、手間もかかる
  •  r_f の位置で先に切ってしまうと中心がわからなくなってしまうので、布同士を接合してから切り取ったほうがよい

ということもわかり、一応有意義な試作になりました。

続いて r_f = 12\ \mathrm{cm},\ R_f = 112\ \mathrm{cm}の全円スカートを試作しました。これなら半円2枚で済むので工数も大幅に減ります。また、丈も20 cm短縮して100 cmとしました。

第一弾の半分以下の時間で第二弾が完成。これで試作用の布はほぼ使い切ってしまいました。

丈の感じ、シルエットともにいい感じになりました。本番もこれと同じ寸法でいくことに決定。

11/13(日): リボンの試作

映像からリボン層は他の箇所と同じような生地に見えたので、無地層と同じ布でリボンを作ることを想定して試作しました。

カッターで接着芯を細長く切り出し、サテン生地を巻いて固定していきます。

1時間あまり格闘したものの結局うまく作ることができませんでした。そもそもリボンは1 mくらいのものが40本ほど必要になるので、1本に1時間もかけていたら到底間に合いません。

スカートと同じ布を使うことよりもリボン自体のクオリティを担保することを優先し、Amazonでサテンのリボンをポチりました。

11/13(日): ベルト制作

リボンの幅では難があったものの、幅の広いベルトであれば接着芯に巻く方式で問題なさそうに思えたので、同様の方法でベルトを制作しました。これが本番用のパーツとしては最初に完成したことになります。

スタンドへの固定用の余白のため、必要な幅の倍の幅で制作しました。

裏はこんな感じ。接着芯が見えている側が余白という想定です。

11/14(月): 無地層の制作

2日前に寸法が確定したのでいよいよ無地層を制作しました。布の伸縮方向の特性がわかったのと試作用よりはしっかりした生地だったのでスムーズに半円を2つ作図できました。

半円2つを縫い合わせた後、縫い目が正面にこないように90° + 180° + 90°になるように半円の中心で開きました。

その後は裾を折り返して処理。裾が1周7 m近くあるのでかなり大変でした。また、布の伸縮の問題で場所によっては縫ったところが捩れることがわかりました。無地層の裾は豹柄層に隠れるので捻れには目を瞑りましたが、ジャケット層ではこの捻れは問題になるので、課題が残る形になりました。

写真は撮り忘れました。

11/15(火): ジャケット層の試作

スカートの試作第一号を切り取ってジャケット層を試作。 r = 20\ \mathrm{cm},\ R = 40\ \mathrm{cm}の半円扇形で作りました。大きさはちょうど良さげな感じになりましたが、布1枚だと薄っぺらいので2枚重ねの方がよさそうということがわかりました。

11/15(火): パニエ層の制作

パニエを解体してゴムを抜いていきます。

開いたところまでは順調だったのですが、ゴムが完全に縫い付けられていたので一旦戦略的撤退。

11/16(水): 豹柄プリント納品

ようやくオーガンジーが届きました。発色が上手くいくかは完全にお祈りだったのですが、グレーの部分が少し濃すぎるという結果に。7営業日かかるので注文し直すと間に合いません。この濃いめのオーガンジーでどうにかする方法を模索するしかありません。

無地の白いオーガンジーを上から重ねるといい感じの色になりそうだったので、再度買い出しに行くことに決定しました。

11/17(木): パニエ層の制作(つづき)

意を決してゴムを固定している糸をすべて切りました。このままだと完全に崩壊してしまうので、縫い直して補強しました。

そしてこれを無地層の裏に固定(画像なし)。

11/18(金): ジャケット層の制作

試作の結果2枚重ねすることにしたので、全円を折りたたんで半円をつくります。

中心付近を切り抜いて完成(画像なし)。

11/18(金): リボンの制作

サテンのリボンを1mごとに40本切り出しました。

11/19(土): 無地オーガンジーの買い出し

新宿に用事があったので帰りにオカダヤで白無地オーガンジーを購入しました。

11/20(日): 豹柄層の制作

豹柄オーガンジーに白無地オーガンジーを重ね、三辺を接合しました。いい感じの色になりました。

歪みを防止するためとふんわりさせるために下端(裾)のみ接合せずに開けています。

裾のほつれ防止は最初折り返して縫おうと思っていたのですが、実物見ると縫い目などはなさそうだったので100均でほつれ止め液を買ってきました。

11/21(月): 豹柄層を無地層に接合

ギャザーを均一にするとすこしボリュームが足りないので、目立つ中心付近に偏らせました。

11/21(月): リボンのユニット化

リボンは片側20本つけますが、全部バラバラだと取り回しが悪いので予め4本ずつ縫い合わせてカタマリにしました。

11/22(火): リボンの接合

リボンの長さの計算を間違えて微妙に長さが足りなかったので、接合位置を少し下にずらしました。ジャケット層が付けば隠れる計算。接合位置を下にした結果ミシンが届かなくなったので手縫いしました。

11/23(水): 仕上げ

まずはジャケット層を接合。リボンの接合部もいい感じに隠れました。

つづいてベルト層を接合し、余白部分にワイヤー固定のための穴をあけてハトメをつけました。

完成!

11/24(木): 発送

パネルとあわせて宅急便でお花屋さんに送りました。

費用

今回のフラスタでかかった費用はこんな感じでした。

項目 金額
スタンド花本体 22,000
設置回収費* 1,100
パネル 3,740
オーガンジープリント (2 m) 9,130
ピンク無地バックサテンシャンタン (8 m) 11,890
紺無地バックサテンシャンタン (0.5 m) 495
白無地オーガンジー (2.5 m) 1,188
パニエ 2,880
試作用格安生地 (10 m) 1,105
スカート部分その他 2,381
千葉 → 仙台 宅急便運賃 1,446
合計 57,355

* 設置改修費は本来2,200円だったのですが、オタクと注文をまとめたので2基あわせての値段ということで半額になりました

感想

初めてのソロフラスタということでめちゃくちゃ気合を入れたわけですが、完成したときにめちゃくちゃ達成感がありました。上手い下手は置いておいて、元々自分で手を動かして何かを作ることは好きなんですが、フラスタといういわば「贈り物」を作るというのは自分のためのものを作るのとはまた違った感覚の喜びがあり、工程そのものはしんどい部分もありながらも、そのしんどさも楽しむことができたと思います。制作中、どんなにしんどい作業でも作り始めたことを後悔したことはありませんでした。

実際に現地で自分のフラスタを目にすると、達成感や安堵と、筆舌に尽くしがたい感動がありました。本当にやってよかったです。

今回レベルでの工数のかけ方は毎回はできないと思いますが、今後も機会があればフラスタを出したいと思います。

謝辞

今回のフラスタを依頼したFlower & Cake Meguさんは、こちらの要望に快く答えてくださったり、装飾を自作するにあたっての細かい質問に答えてくださるなど、至れり尽くせりでとてもありがたかったです。この場を借りて改めて御礼申し上げます。

(備忘録) 今後に向けた反省

今後も機会があればフラスタを出したいので、半分自分の備忘録として、今回の反省点を残しておきます。

パネルのデザイン

今回のようにお花の上部にパネルを置く場合、下の方はお花に隠れるので、少し空けたほうがよさそう。

A3だと少し縦に長過ぎる気がするので、カットしてもいいかも。

難易度

WE WILL!!衣装というチョイスはコンセプト的には大正解だったと思うのですが、難易度的にはちょっと初めてにしては上げすぎた感はありました。今回の難しかったポイントは

  • 単純に層が多くて手数がかかった
  • サテンもオーガンジーも今まで扱ったことがない生地だった
  • リボンの本数多すぎ
  • 無地層、豹柄層、リボン層、ジャケット層のバランスが非常に大事で、変数が多い
    • 本当は今回ここに時間を割いてトライアンドエラーを繰り返すべきだったが、その余裕はなくエイヤで決めることになってしまった
  • 豹柄オーガンジーをオーダーメイドすることになった
    • 発色などがうまくいくかわからない
      • 今回はうまくいかなかったが、たまたまリカバリーが効くレベルだった
    • 納期が7営業日で、制作全体のボトルネックになった & PDCAが回せなかった

といったあたりです。今回でサテンやオーガンジーのことが少しわかったのと、全体の作業のイメージがつくようになったので次回はもっと正確に難易度を見積もることができるとは思います。

スケジュール

11月は土日が比較的空いていたので間に合わせることができましたが、他の月だったら無理だったと思います。今回くらい手間のかかるものを作るなら、本来は2ヶ月前には着手しておきたいところです。生地のオーダーメイドなどがあるなら尚更。